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2020年1月15日

【レポート】小学生がお店をお手伝い。神子田朝市早起き探検隊

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2019年も終わり間近の12月28日。ようやく空が明るくなり始めた午前6時45分。
早起き探検隊として7人の小学生の子ども達が集まった、神子田の朝市。
花巻方面へ向かう国道4号線、北上川の少し手前に位置し、早朝から多くの地元民や観光客で賑わいます。(毎週月曜日休み。注:5月~12月まで月曜日の祝日・振替休日は営業)
 
まずは事務局長の菊池典久さんから朝市についてのお話を聞きます。「みんなは朝何時に起きていますか? 私たちは夏は3時半頃には朝市にきて、お客様を迎える準備をはじめているんですよ。」と聞くと、子ども達の目が驚きでまんまるに!
神社の境内や通りに面さず「朝市」として常設の場所があるのは、日本でも珍しいのだそう。
 
スケジュールの説明のあと、お店の人からお話を聞くためのヒントが書かれたミッションシートが探検隊に手渡されます。さて、どれくらいお話をきくことができるでしょうか。「恥ずかしがらずに、あいさつをきちんとしようね!」とみんなで挨拶の練習も。
 
「美食王国もりおか」のPRカードも一緒に配られました。「もりおかには美味しいものがたくさんありますよ」と、お客様にお伝えできるといいね!
 
お手伝いするお店はドキドキのくじ引きで決めます。お野菜、果物、おやき、お魚。「何屋さんかな?」みんなそーっとおみくじをひらき、少しそわそわした様子です。
 
「朝市」と書いた緑の帽子は、早起き探検隊へのプレゼント。ばっちり決めて準備は万端出発です。ミッションシートを抱えて外へ出発!
 
お店のお手伝いを始める前に事務局長の菊池さんが朝市をぐるりとご案内してくださいました。お店の前を一つ通りすぎるたびに、いろいろな声、音、香り。
 
「おはようございます!」とすれ違うみなさんにもご挨拶。
「あら!かわいいわね、お手伝いがんばってね!」と応援の声をいただいていました。子ども達も「ありがとうございます!」と嬉しそうです。
 
まだまだ冷たい朝の空気はそのままに、空は明るくきれいなすみれ色に変わってきました。
 
朝市の案内を終えて「がんばるぞー!」それぜれのお店へわかれていきます。
 
じゅーじゅーと温かい音を立てるこちらのお店にも…。
 
かわいい探検隊が到着しました。「よろしくおねがいします!」と元気に挨拶してお手伝いスタート!
 
「一つください。」とお客さんの声、お手伝いをしだして初めてのお会計です。「ありがとうございます。」も、元気に言えました!お会計する顔がなんとも嬉しそうです。
 
ごぼうなどの農産物の隣で、紙垂(しで)を売るこちらのお店でもお手伝い。あまり馴染みがなかったそうで「ピカチュウのしっぽみたいな形だなあと思った。」のだそう。小学生らしい素直な表現が素敵です。日常ではなかなか触れられない文化を知ることができるのも探検隊の醍醐味ですね。
 
こちらはお野菜を売っているお店のお手伝い。「キャベツをひとつもらおうかな。」大きなキャベツが売れました!袋にいれるのも一仕事です。がんばれー!
 
「このカードはなあに?」とお客様に聞かれ、「もりおかの美味しいものをたくさん紹介しています!」お会計の後カードを渡してちゃんと説明もできました。
 
「いらっしゃいませー!」こちらのお店からも元気な声が聞こえます。たくあん、りんごを売っていますね。
 
たくあんは苦手で食べたことがなかったのだそう。初めて食べてみた感想は「うーん…ちょっと苦いかも。」そのあと、たくあんの作り方や、りんごの品種についてお店の人からお話を聞きました。
 
「いらっしゃいませ!」だけしか言えなかったお客様との会話の中に、「自家製ですよ。」「塩とこぬかと、ザラメとと酢で作ります。」と2つ3つと言葉が増えています。
 
お手伝い終了。みんなそれぞれのお店から休憩所へ集まりました。晴ればれとした顔が7つ並びます。そこに白い湯気をもくもくとさせた、ひっつみが登場!
 
「いいにおいがするね。」「食べたことあるよ!」とキラキラした声が上がります。みんな揃って「おつかれさまでした!いただきまーす!」
 
 
ごぼう、しいたけ、ネギ、人参…たっぷりの野菜のなかにもちもちのひっつみ。冷えていた体が真ん中からじわじわーっと温まっていきます。「緊張したけど楽しかったな。」「お店の人と仲良くなれて嬉しかったよ。おみやげももらっちゃった。」「売れた時、うれしかった!」ひっつみを頬張りながらあちらからも、こちらからも感想が聞こえてきます。
 
チラチラと舞ってきた雪の中、みんなそろって「ばんざいー!」がんばりました!
 
事務所へ戻り、それぞれ感想をまとめます。商品を手にとって、それがなんなのか、どんなふうにできたのかお店の人に聞いて、お客様にお伝えする初めての経験。最初は恥ずかしさや緊張もあり、もじもじしている様子も見られましたが、優しいお店のみなさんや、お客様のあたたかい声に励まされ後半はみんな笑顔でお手伝いしていました。「毎日お手伝いにおいでよ。」とお店の方からありがたいオファーも(笑)
 
自動レジが増えてきて、対面で現金のやりとりをする機会も減ってきています。
そんな中で、盛岡という土地の美味しいものを知り、その人柄にも触れられる、なかなかない経験ができた子ども達。これから日常でも作る人や売る人に思いを馳せられる想像力に繋がったのではないでしょうか。
探検隊を見守った保護者のお一人にお話を伺うと、「最初は『ちゃんとできるかな?』と、心配しました。でも普段の生活ではお店の人側に立つということはできないですし、貴重な時間になったと思います。」とお答えいただきました。
 
いつもの活気溢れる朝市の景色に、子ども達の明るい声が響いた、2019年12月の朝でした。

 

写真・文/菅原 茉莉


《参加者のアンケートより》
 
【小学生】
 
◎感想・楽しかったこと
・今日お店を担当して、私が「いらっしゃいませ」・「ありがとうございました」などと言ったからお客さんがたくさん来たのかな?と思いました。
・お金(釣銭)を出すのが楽しかった。
・はずかしかったです。
・最初、きんちょうしたけど、だんだんなれてきてたのしかった。
・ぼくは売ることや話すことがたのしかった。
・ひっつみがおいしかった。
 
◎おススメしたい商品
・りんごのはるか(とても売れていたから)
・幣束(ピカチュウのしっぽみたい)
・たくあん(しょっかんがたのしいから)
・ココア(寒い時においしい)
 
【保護者】
・数十年ぶりの朝市でしたが、お店の方々の活気にビックリしました。子どもは初めての朝市でいろいろな経験ができました。
・今日は貴重な体験が出来て、大変楽しかったようです。普段めったに来ない朝市の体験をありがとうございました。また、参加したいです。
・自分の食べたことがないものを“売る”となって、初めて食べたり、どんなふうに作られるのか知ったり、本当に良い経験ができました。
・売る現場の体験はもっとしてみたいです!お金とモノの関係、知ることができる機会がないので…。
 

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