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2024年9月5日

盛岡産アロニアをお酒で楽しむ。金ケ崎薬草酒造の「もりおかベリーリキュール」

2024年4月に発売した、金ケ崎薬草酒造と「Barわたなべ」のコラボ商品「もりおかベリーリキュール」。盛岡産アロニアをベースにブルーベリーや桑の実を使った、爽やかでほろ苦くも甘酸っぱいリキュールです。

アロニアは「チョークベリー」とも呼ばれ、豊富なポリフェノールを含むスーパーフードとして知られています。盛岡市では平成16年から栽培が行われ、特産品として大切にされてきました。

そんな盛岡産のアロニアを使った「もりおかベリーリキュール」を製造・販売する、金ケ崎薬草酒造(株式会社K.S.P)。代表の老川和磨(おいかわ・かずま)さんに、お話を伺いました。

「ハーブリキュールにアロニアを使うメリットは、色と渋味です。リキュールはカクテルとしてに使われるため、色が重要です。素材の味が濃く現れるお酒だからこそ、着色料ではなく自然由来のもので鮮やかな色が出るアロニアは、リキュールにぴったりなんです。アロニアの独特な渋味は、お酒になると味に深みを加えてくれます。」と、老川さん。

金ケ崎薬草酒造では、これまでも盛岡産のアロニアを使った商品をいくつか製造してきました。この「もりおかベリーリキュール」は、盛岡市内のバー「Barわたなべ」のバーテンダー・渡邊さんと協力し、盛岡をお酒で盛り上げたいと生まれたリキュールです。

カクテルとしてお店で楽しめるようにと作られた経緯はありますが、もちろん自宅でも楽しめます。老川さんのおすすめはジンジャーエール割り。ジンジャーエールの風味がアロニアの酸味と甘さを引き立てて、すっきりとした飲みやすい味わいに。自分の好みの量で割って飲めるので、これからお酒を嗜みたいという人にもおすすめしたいリキュールです。

そもそもリキュールとは、とても幅の広いジャンル。たとえば缶チューハイもリキュールの一種。老川さんは、ビールやワイン、日本酒と同じようにリキュールも親しまれてほしいと語ります。「普段あまりお酒を飲まない方にも、このリキュールをきっかけに新しい体験をしてほしいです」。そもそもリキュールとは、アルコールに果実などの食材の成分を加えたお酒のこと。素材の組み合わせ次第でさまざまな味が楽しめる、幅広いジャンルです。たとえばチューハイも広義のリキュールの一種とされ、実は身近なお酒なのです。

「掛け合わせる素材の味が、そのままリキュールの味になります。素材の味が引き立つお酒だから、素材選びが大切です。この『もりおかベリーリキュール』をきっかけにリキュールや盛岡産アロニアに興味を持ってもらい、もっと親しまれるようになればいいなと思います」と、老川さんは語ります。

金ケ崎薬草酒造では、リキュールの材料としてとなるハーブの栽培をも行っています。ミント、セージ、ラベンダー、カモミール、レモングラスなどをはじめ、現在20種以上を栽培。

商品の中には、自家製ハーブと地元食材を使った、岩手や盛岡ならではの商品も多いのだそう。地域の食材を使うことに精力的な老川さん。

「おいしいものを作りたい。その上で岩手では何ができるかと考えて、岩手や盛岡産の食材に注目しました。地産地消は、それだけ入荷時のコストも抑えられます。おいしい素材を選ぼうとしたときに、岩手産・盛岡産にたどりいきつきました」。

2022年7月には、盛岡市主催「盛岡産農畜産物 de 商品開発!マッチングイベント」に参加。そこで出会った「たまやま温泉Lab」の一ノ渡さんと「もりおかホエイリキュール」を開発しました。
(このイベントと一ノ渡さんの記事はこちら
チーズの製造過程で破棄してしまう大量のホエイに着目し、リキュールの材料とすることで、ホエイとリキュール双方の新しい可能性を探っています。現在はホエイにハーブを加えた「フェルメント」と、玉山うるおいイチゴ園のいちごを加えた「いちご」の2種が、ユートランド姫神で販売中です。

また、アロニアと同じく盛岡特産品である「黒平豆」にも興味があるという老川さん。「素材の味がよく出るリキュールだからこそ、黒平豆の風味が出た、面白いお酒になりそうだと思っています」。

さらに、2024年12月には盛岡の大西養蜂場のはちみつを使ったお酒「ムルスム」の発売を予定。ムルスムとは、古代ローマで飲まれたというお酒。そのレシピを元に、山ぶどうと蕎麦のはちみつを合わせ、今は樽で熟成中なのだとか。

金ケ崎薬草酒造は、10月5日(土)・6日(日)に開催する「いわて酒ノ宴2024inもりおか」に出店予定。今回紹介した「もりおかベリーリキュール」をメインに、試飲や販売を行います。ぜひこの機会に、新しい体験をしてみてはいかがでしょうか。

 

【商品情報】
「Morioka Berry もりおかベリーリキュール」 2,750円(税込)
品目:リキュール/内容量:500 ml/アルコール分:26%/原材料:醸造アルコール、桑の実、ブルーベリー果汁、アロニア、甜菜糖/製造者:株式会社K.S.P
販売店:金ケ崎薬草酒造(オンラインショップ)・山田酒店・吟の酒きぶね
※商品情報は2024    年8月取材時のものです。

【店舗情報】
​株式会社K.S.P 金ケ崎薬草酒造
〒029-4503 岩手県胆沢郡金ケ崎町西根下桑ノ木田30番地

公式オンラインショップ

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この記事を取材したライター

write a light

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盛岡市に拠点を置く企画・制作会社。各地の「光」を掘り起こし「書き」残したいという想いから、2012年に設立。現地へ足を運び、対話し、肌で感じた魅力を言葉とデザインに落とし込むことをモットーに、岩手県内外の制作を手掛ける。印刷物、WEB、動画、ノベルティ、その他商品開発やイベント企画など、制作場面での幅広い実績を持つ。

岩手・盛岡の食と農業に関わる取材も数多くおこなってきました。盛岡の食の新しい魅力を発見し、みなさまに伝えます。

盛岡市に拠点を置く企画・制作会社。各地の「光」を掘り起こし「書き」残したいという想いから、2012年に設立。現地へ足を運び、対話し、肌で感じた魅力を言葉とデザインに落とし込むことをモットーに、岩手県内外の制作を手掛ける。印刷物、WEB、動画、ノベルティ、その他商品開発やイベント企画など、制作場面での幅広い実績を持つ。

岩手・盛岡の食と農業に関わる取材も数多くおこなってきました。盛岡の食の新しい魅力を発見し、みなさまに伝えます。

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